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ルーキー・スマート読んだ感想とか

June 26, 2020

この本は経験豊富なベテランよりも実はルーキーの方が成果を発揮する分野があり、どうすれば経験を積んでしまった後でもルーキーのような力強さを発揮できるのかを述べている。 その分野は何かというと肉体では無く知能を発揮する分野全般、つまり現在の我々の社会で用いられている多くの分野の仕事に関係する。

豊富な経験が強みになる分野は? 経験が影響する分野は主に肉体的なことだけ。 他には、ルールが決まっていることとかもありそう。囲碁とか。

その中でこの本ではルーキーの強みを4種類に分けている。

  • バックパッカー
  • 狩猟採集民
  • ファイアウォーカー
  • 開拓者

それぞれの強みと特徴について述べていく。

バックパッカー

バックパッカーは海外をリュック一つのような軽装で旅をする人のこと。 ルーキーは経験が少ないゆえに、身軽で自由な思考ができるという比喩として使っている。 逆にベテランは荷物がいっぱいあって、旅程も決まっていて柔軟な思考ができない人という感じかな。

バックパッカーとその特徴は? 自由な思考で動く ① 思考がパターン化されていないので新たな発見をする ② 定石を知らないが故に新しいことをする

ではどうすればバックパッカーのようになれるかというと、このベテランの融通が効かない思考を解きほぐせば良いわけですな。 自動運転のような思考を手動に切替えるための施策を取ればよい。

バックパッカーに戻るための方法は? 1. 素朴な問いかけをする 2. 過去の成功をなかったことにする 3. 「もし〜だったら」と考える

狩猟採集民

ルーキーは持ち物が少ないが故に、狩猟採集民のように色々な知識を集めることをいとわない。 ベテランの人が平均して一人の専門家に意見を求めるのに対して、ルーキーは五人の専門家の意見を聞くらしい。 僕は、全然知らない分野でもあんまり意見を求めないなあ。よろしく無いなあ。

狩猟採集民の特徴とは? ベテランよりも専門知識を集める 1. すでに自分は知っていると思っている人は学習しない 2. 助けを求める 3. 大勢の協力を得る

この辺については「クリティカル・シンキング入門」とか「無知の科学」という本にも出てくるように、人間には自分の知識について過剰な自信を持ちやすいというバイアスがあるよなー 無知の科学で面白かった実験でいうと、 「あなたはトイレの仕組みについて1〜10段階でどれくらい知っていると思いますか?」 という質問に多くの人は7くらいを答えたけど、実際にトイレが流れる仕組みについて答えられた人がほとんど0だったという話が結構好きだなあ。

本には具体的にどうすれば狩猟採集民の特徴を得られるのかという話もあったけど、自分に必要そうなのは少なかったので割愛。 基本的には自分が知っているというバイアスをどのように切り抜けるかという話だな。 ちなみに「自分に必要そうなのは少なかった」っていうのも多分バイアスだな。

ファイアウォーカー

ファイアウォーカーとは文字通り火の上を歩く人という意味。 ベテランはマラソンランナーという比喩を使っていた。 素早く動く ↔ 一定のペースで動く 慎重に動く ↔ 自信を持って動く

みたいな違いがありそう。

ファイアウォーカーの特徴とは? 1. リスクが少ない小さな行動をする 2. 素早く結果を出す 3. フィードバックを受け取る

この特徴は個人的には4つのうち一番しっくり来たな。 他の本でも書いてあったけど(どの本か忘れた)、人が選択するときに色々くよくよと悩んだ挙げ句、最後はえいやって決めてしまうことが多いけど(僕はこういう傾向が特に強い)、わからないときは小さく試して見たほうが正確な判断を下す可能性が高い。 これは心がけようと思いつつもなかなかできないので、再認識してこれからファイアウォーカーになっていきたいなと思います。 ちなみにファイアウォーカーになるためには、この小さな失敗への恐怖心をなくすための行動をする必要があるらしい。

ファイアウォーカーになるためには? 1. 実験の場を決めて、そこで素早く失敗をする 2. 現場に行って手を汚す

僕は(今の所)エンジニアなので、自分のプロジェクトでいろいろなツールとかを使っていっぱい失敗していきたいですね。

開拓者

開拓者というのはここでは未開の地に進んで行く人ですね。 逆にベテランは定住者に例えられていて、自分のコンフォートゾーンにとどまり続けているイメージかな。

これは4つの中で唯一、経験値というよりも心構えの傾向が強いものかなーと思った。 ただ、過去の成功体験とかしてしまうと、なかなかそれを捨てて新しい分野に飛び込むとかがしづらいというのも確かにありそうだな。

開拓者の特徴とは? 自分のコンフォートゾーンから出て力強く進んでいく人。 1. 新しいツールや仕組みを作る 2. 制約の中で活路を見出す

制約の中にあっても、その中で新たな発見をするというのは面白いな。 確かに知識が増えていくと、柔軟な発想ができなくなるというのはあるかもしれない。 ずっと同じことをしていると思考から柔軟さが消えていくのは確かなので、定期的に今までとは違うことをしたいというのはわかるなあ。 プログラマだと、「1年に1つは新しい言語を習得しよう」みたいなのはよく聞くよな。自分も3ヶ月に一回は全く異なることをやりたい。

開拓者になるためには? 1. 自分を資質不足に追い込む(分野を移動するとか) 2. 問題にわざと自分を縛り付ける。問題にずっと身を置くことによって道の出会いがある。

要するにどれだけオープンな姿勢で挑めるかというのは大切だなあと思う。 意外と心構え次第で見える世界は変わって来るし、もし心構えを変えるのが難しいと思うなら小さな行動を変えたらいいし。 僕は行き詰まったらいつもとは別のルートで学校に行くとかしてるな。(これはめちゃくちゃしょぼいけど)

その他面白かったことを問題集化しておく

やる気が出ない理由とは? 自分が成長している感覚がないから。

これはめちゃくちゃわかる。 普段なにかをやるときは、この辺を意識して目標とか立てるといいかも。

若々しさを維持するための習慣は? 見知らぬ人と話す インターネットを断って、考える日を設ける 読書をするなど

この辺はたしかに習慣として身につけたい気はするなあ。 僕は人見知りなので一人でご飯を食べに行くのもあんまり好きじゃないけど、こういう習慣は必要だなあと感じたりする。